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※本品の製作をご依頼される際は基本計画図、割付図などの設計図をご用意願います。
※弊社は製造工場のため工事は請けておりません。製品のみの販売となります。

折板屋根の上を安全に歩行するための設備【キャットウォーク】

工場や倉庫などの産業用施設の屋根の点検や構内の高所に設置される通路や足場のことをキャットウォークと呼びます。大規模な橋や鉄道施設などにも設置されています。

屋根上の太陽光発電の電気設備や太陽光モジュールの点検やメンテナンス時は転倒の恐れがあります。点検者や作業者が屋根の上を安全に歩行し、安心して作業するために製作したことが点検歩廊のはじまりです。

 

■キャットウォーク概要

掲載写真は3.2tのソロバン目エキスパンドメタルを必要巾にカットし、L6-50又はL6-65のLアングルに溶接した後にドブメッキを施した製品です。

屋根上にはさまざまな配管や線材モールが這っていますので、これを避けるための工夫もされています。

パワコンやキュービクルが置かれたステージへの昇降階段も製作することができます。屋外のため雨水が製作物に溜まらないようにエキスパンドメタルで製作していますが、屋内使用の場合には縞板鋼鈑で製作する場合もあります。

常設の場合、例えば太陽光発電設備の見学ができるように手摺やワイヤーなど転落・転倒防止のための安全設備を追加設置することもできます。金属屋根材へのキャットウォーク設置は専用屋根金具を利用して留め付けます。作業用仮設の場合は単管とLアングルの組み合わせで安全を確保する事もあります。

■屋根歩廊設置金属板金屋根材

・ハゼ折板屋根(丸ハゼ、角ハゼ)
・88ルーフ(ルーフデッキ、150ルーフ)
・BL500
・ヨドワンタッチルーフ
・Pリブルーフ
・F200Ⅱ

その他、産業用倉庫・工場の屋根。(一般住宅は除きます)

 

防護柵・安全柵の製作

工場や倉庫の屋根に頻繁に上がる場合、安全のために防護柵や安全柵などを設置する必要があります。屋根上に空調機の室外機や給排水設備があり、メンテナンス作業を頻繁に行う場合、作業中や移動中に屋根からの転落や墜落の恐れがあります。

安全に作業をするために安全柵や防護柵は必要な設備です。弊社では屋根の仕様を考慮した防護柵を作っています。

屋根上歩廊の設計について

屋根上歩廊は弊社オリジナル金具「折板ホルダ」という屋根材ハゼ掴み金具を使用します。掴み金具には縦ボルトが付いており、この縦ボルトに歩廊の下地となるレールを設置します。この下地レールへ歩廊を載せて取り付けます。

歩廊の横幅はご要望の巾で製作いたします。歩廊の長さは、500ハゼ折板屋根の場合、山々間の巾ピッチに合わせた長さ寸法となります。歩廊の長さは最長約1,500mmを1単位として自由な長さを作ることができます。1500mmを1単位とする理由としましては、折板ホルダー屋根掴み金具間の長さに起因します。これは飽くまで一例ですので、歩廊の巾や長さは自由に製作することが可能です。

歩廊は通常人が歩くための設備ですが、重量物も載せておく仕様であったり、屋根上の何らかのメンテナンスのための仕様であったりします。工事業者ではなく、一般の方々の見学のために手摺を付けたり安全設備を設置したりもします。

用途や設置場所によりさまざまな仕様で製作しますので、決まった寸法や定尺製品はありません。カタログ等もありませんのでご了解ください。

設計者様の意図を記載した図面をお送りくだされば御見積いたします。ラフスケッチでも構いませんのでご使用用途を併せてご連絡いただければと思います。

尚、設計図(納まり詳細図、製品詳細図、施工図)のみご要望のお問い合わせはお応えできかねます。受注後の図面提供となります。ご理解ください。

 

 

 

竜洋の屋根歩廊(キャットウォーク)は建設・建築業における墜落・転落・転倒災害防止に寄与します。

 

少々前の資料となりますが、厚生労働省が平成30年5月に「平成29年の労働災害発生状況」を公表しました。これによると、死亡災害、死傷災害ともに前年を上回り、死亡者数978人、死傷者120,460人となり、増加傾向にあるとのことです。

建設建築、製造、林業、陸上貨物運送、小売業等の業態別に分類された資料を見てみますと、建設業の死亡・死傷者数が33%の323人を占めています。

「平成29年労働災害発生状況の分析等」の厚生労働省の資料を見ますと、災害内容の中で墜落・転落・転倒がダントツに多い258人で、全体の26%を占めています。死亡災害については、高所からの「墜落・転落」死亡事故災害が増加傾向であることが記載されています。

死傷災害についても、高所からの「墜落・転落」死傷事故災害が15,129人で、死亡災害同様に増加傾向であることが記載されています。

屋根歩廊(キャットウォーク)は、作業エリアの見直しを考える場合、最適な設備であると思います。特に墜落、転落が最多の業種の建設・建築業において、災害防止のための現実的且つ具体的な取り組みが「屋根歩廊(キャットウォーク)だと考えます。

  • 折板屋根の歩きにくい場所を保全する。
  • 陸屋根(屋上)の配管や設備エリアを安全に歩行する。
  • 高所からの墜落・転落防止に歩廊と手摺などの安全設備の設置。
  • 工事時には仮設として、メンテナンス時や業務には常設として設置。

以上、厚生労働省からの資料を掲載しました。参考になさってください。

 

本稿後述

「安全設備の予算取りが困難であるから設置できない」との声を頻繁に聞きます。
製造業、建設業、運輸業など業種に関わらず、「安全第一」を標榜していながら「安全」がなおざりにされている現状は、非常に問題であると感じます。
人命を考慮しない運営、人命を考慮していない姿勢が厚生労働省がまとめた資料の数字に反映されているのではと思います。

 

屋根歩廊「キャットウォーク」製作についてのお問い合わせは、お問い合わせページをご利用ください。